【2月14日 AFP】オランダ絵画の巨匠レンブラント(Rembrandt)の没後350年を記念して、アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)が所蔵するレンブラント作品400点近くのすべてを一挙公開する展覧会を初開催する。

 今月から始まる展覧会「レンブラントのすべて(All the Rembrandts)」では、絵画22点、版画300点、素描60点を通じ、オランダ絵画黄金期に活躍した巨匠が取りつかれたように描き続けた自画像や自身を取り巻く世界の表現が、いかに現代世界の姿を予示していたかを明らかにしようと試みている。

「レンブラントは、自らの周囲の世界を真の意味で捉えた史上初のアーティストだ。世界初のインスタグラマーだとさえ言える」と、アムステルダム国立美術館のタコ・ディビッツ(Taco Dibbits)館長はAFPの取材に語った。「レンブラントほど自画像をたくさん描いた画家はいない。家族や友人も描き、街路や田舎にも出かけた。妻が病気でベッドに寝ている様子すら、私たちに見せている」

 展覧会では、名画「夜警(The Night Watch)」を7月から始まる修復作業の前に見る最後の機会になる。また、それほど有名ではない作品を目にする貴重な機会でもある。

 ディビッツ館長によると、所蔵するレンブラント全作品の一挙公開は史上初。今回展示される作品の多くが、完成から3世紀を経て非常にもろくなっており、通常は一般公開されていない。(c)AFP