【2月13日 AFP】在韓米軍司令官のロバート・エイブラムス(Robert Abrams)陸軍大将は12日、上院軍事委員会(Senate Armed Services Committee)で、北朝鮮の軍事力について「検証可能な変化は皆無、あるいはごくわずか」だと証言した。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は昨年6月、シンガポールで史上初となる米朝首脳会談を行い、「朝鮮半島の非核化」に向けて取り組むことを約束する共同声明に署名していた。

 昨年在韓米軍司令官に着任したエイブラムス大将は、米朝首脳会談は朝鮮半島の緊張緩和に役立ったものの、実質的な変化をもたらすことはなかったと指摘。「北朝鮮の軍事力における検証可能な変化は皆無、あるいはごくわずかしか生じていない」と証言した。

 エイブラムス氏は「さらに、北朝鮮の不釣り合いな従来型の軍事力は、同国の高度な従来型システムの開発継続とも相まって、依然として抑制のきかない状態が続いている。米国、大韓民国および域内のわれわれの同盟国は、この軍事力により危険な状態にさらされている」と述べた。

 同氏によると、北朝鮮は冬季軍事演習の規模を歴史上重要な水準で実施しているという。

 トランプ・金両氏の2回目となる米朝首脳会談は今月27、28日に開催される見通しだ。(c)AFP