ネットよりアナログで対面、ボードゲーム人気の秘密を権威が語る 独
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【2月17日 AFP】ドイツ・バイエルン(Bavarian)州に住むトム・ベルネック(Tom Werneck)さん(79)が人生の情熱を燃やし続けるのは、世界最大級のボードゲームのコレクションだ。現在、2万点を超えるボードゲームの「お宝」を所有している。
地下室の棚には天井までボードゲームが並べられている。その前を歩いていたベルネックさんが含み笑いをしながら引っ張り出したのは、「トランプ:ザ・ゲーム(Trump: The Game)」という商品名のボードゲームだった。1980年代後半に実際の「トランプタワー(Trump Tower)」で入手したというその箱に金色の文字で書かれているキャッチフレーズをベルネックさんは指さした。
「勝つか負けるかが問題ではない。勝つかどうかだ!」という文字の下には、その後、米国の大統領になる人物の写真が載っていた。
ベルネックさんにとって、これほどボードゲームの神髄から懸け離れた言葉もない。
「ボードゲームをする目的は人とつながることにある。この人とゲームをしたい、そう思って相手の目を見つめる。そういう相手とゲームをすること自体が真の目的。自分が勝つか負けるかなんてどうでもいいんだ」
こうした思いは、今日のネット社会でもますます共感を得られるようになってきた。パソコンやモバイル端末の画面を消して生身の人間と対面したいと考える人々が増え、ボードゲームは今や世界的なブームとなっている。
市場調査会社NPDグループ(NPD Group)によると、パズルやカードゲームを含む卓上用ゲーム市場は、2017年に世界で6%拡大し、この傾向が弱まる兆しは見えない。