【2月11日 AFP】米国政府との緊張が高まる中、イランのハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領は、1979年のイスラム革命から40年を迎えた11日の記念式典で群衆を前に演説し、同国に対する米国の「陰謀」を激しく非難した。

 ロウハニ大統領は首都テヘランのアサディ広場(Azadi Square)で、「イスラム国家であるイラン全土の街路に今日、人々が存在するということが、敵がその邪悪な目標を決して達成できないということを意味している」と演説。

 故ルホラ・ホメイニ(Ruhollah Khomeini)師が長年続いた王制を終わらせた1979年2月11日から40年経ったこの日、テヘランでは凍えるような冷たい雨が降る中、チャドル(イスラム教徒の女性が着用するマント)をまとった女性や、迷彩服姿の民兵、一般市民らが行進した。

 シーア派(Shiite)の聖職者だったホメイニ師が亡命先から帰国し、国王政府を打倒した2月1日~11日は「夜明け(ファジュル)の10日間」と呼ばれる記念日となっており、11日には祝賀行事が最大の盛り上がりをみせた。

 また40という数字はイスラムの伝統において成熟を象徴し、預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)が神の啓示を受けたのも40歳の時とされており、政府は「40年」の節目となる今年の記念日を大きく扱ってきた。

 ただ祝賀行事の一方で同国は現在、内政の苦境および米国の制裁という二重の打撃にあえいでおり、深刻な経済的困難に直面している。(c)AFP/Amir Havasi and Kay Amin Serjoie