【2月10日 AFP】18-19スペイン1部リーグは9日、第23節の試合が行われ、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)とレアル・マドリード(Real Madrid)のダービーは3-1でレアルが制し、アトレティコを抜いて2位に浮上した。

 カゼミーロ(Casemiro)のアクロバティックなシュートで先制したレアルは、アントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)のゴールで同点に追いつかれたものの、ハーフタイム直前にセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)のPKで勝ち越すと、後半に交代で入ったギャレス・ベイル(Gareth Bale)の得点で突き放した。その後、10分を残してアトレティコのトーマス・パルテイ(Thomas Partey)が退場となったが、その時点で勝負は決していた。

 リーグ5連勝を飾ったレアルは、これで昨年9月以来となる2位に浮上し、首位FCバルセロナ(FC Barcelona)との勝ち点差を5に縮めている。10日のアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)戦でバルセロナが勝利すれば差は8ポイントに戻るが、チームは敵地でのダービーを見事な内容で制して優勝争いに望みをつないでいる。

 サンティアゴ・ソラーリ(Santiago Solari)監督は「われわれはいつでも最後まで戦う。これを続けるしかない」とコメント。アトレティコのディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督も「相手の方が上だった。早く切り替えないといけない」と話した。

 ベイルはこの日のゴールでレアル加入後の通算100得点目に到達した。ベイルとしては、6日に行われたスペイン国王杯(Copa del Rey 2018-19)準決勝のバルセロナ戦に続いて2試合連続の先発落ちとなっていただけに、良いタイミングで自身の力を再アピールした形となった。

 アトレティコサポーターを挑発するようなゴールパフォーマンスは物議を醸しそうだが、ソラーリ監督もこのゴールの意味は理解しており、「ギャレスにとって最高の得点だった」「勝負を決めるゴールを本人もとても喜んでいた。あの時点では試合はまだ分からなかったが、彼が決めてくれた」と話している。

 また、アトレティコで3年間を過ごしたレアルの守護神ティボー・クルトワ(Thibaut Courtois)は、レアルのユニホームに袖を通して以来初めてとなる古巣とのアウェーゲームで、ウオーミングアップやキックオフの際にやじを浴びた。ゴール裏の熱心なアトレティコサポーターはクルトワに向けて大量のネズミの人形を投げつけ、さらに「ネズミのティボー」と書かれたメッセージも掲げた。

 それでもクルトワは「どういうことになるかはだいたい予想していた」「ダービーはいつだって厳しいものだし、冷静さを保って試合に集中する必要があった。投げられたものについては考えないようにしていた。大したことじゃない」と振り返った。(c)AFP/Thomas ALLNUTT