【2月9日 AFP】2017年1月にカナダ・ケベック市(Quebec City)のモスク(イスラム礼拝所)で起きた銃乱射事件の裁判が8日に行われ、アレクサンドル・ビソネット(Alexandre Bissonnette)被告(29)に終身刑が言い渡された。

 ビソネット被告は、通常より長い40年間は仮釈放が認められない。

 フランソワ・ヒュオ(Francois Huot)判事は、国内最長の刑期となる禁錮150年という検察側の求刑を退け、「殺人に寿命を超える刑期を科す」ことは残酷で、カナダの法に基づく刑罰としては異例だと述べた。

 しかし、判事は被告が「イスラム教徒の移民に対して心の底からの嫌悪」を抱いていると指摘。被告に対し「唯一の罪はあなたと異なることという、同国人6人を殺害した」と述べ、「あなたが抱く嫌悪と人種差別によって彼らとあなた自身、そしてあなたの両親の人生を破壊した。あなたが犯した罪は最大の非難に値する」と言明した。

 事件当時は大学生だった被告は、民族主義などに傾倒していたとみられる。判事は被告による「不当で恐ろしい」殺人は、「根本的な社会的価値を損ね」ようとするものだと非難。その上で、閑静な旧市街サントフォア(Sainte-Foy)のモスクで発生したこの事件は、カナダ史上最悪の悲劇の一つとして歴史に深く残るだろうと結論付けた。

 246ページの判決文は6時間にわたって読み上げられ、満席となった傍聴席でビソネット被告の両親や複数の友人、遺族らが涙を拭う中、被告は静かに座り、足元を見つめていた。(c)AFP/Alice CHICHE