【2月12日 Xinhua News】中国重慶市の九竜坡区は交通量が多く、新たな建設用地にも事欠く中心市街にある。その九竜坡区で新たに建設されたスマート駐車場ビルは、近隣の駐車場不足の解消だけでなく、旧市街で土地資源を節約しつつ駐車場を増やす上で参考となるプランを示した。

 建設されたスマート駐車場ビルは22階建てで、敷地面積は680平方メートルにすぎないが387台を収容できる。必要な土地は従来の駐車場の5分の1ですむ。ビルは古いマンション跡地に建てられており、地形の制約も大きかったため、中国で初めて四角と円形のタワーを組み合わせた設計案を採用。空間利用の最大化を実現した。

 スマート化システムにより、利用者は便利かつ迅速に車の出し入れができ、手動操作の必要もない。ビルには14カ所の出入り口が設置されており、車が出入り口に来るとゲートが自動的に開く。利用者は車をゲート内の駐車スペースに止めるだけで車庫から出ることができ、出入り口にある二次元バーコードを携帯電話で読み取れば自動で入庫が始まる。車を出す時には、二次元バーコードを読み取り決済を済ませれば、車が自動的に下りてきて1階のゲート内駐車スペースに戻される。また、車は外向きに置かれ、利用者が出庫しやすいようになっている。駐車場ビル内部では、車両用エレベーターが毎秒2.5メートルの速さで動いており、入庫も出庫も90秒以内で完了できる。(c)Xinhua News/AFPBB News