【2月6日 AFP】(写真追加)南米ベネズエラの野党指導者フアン・グアイド(Juan Guaido)氏が、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領への対決姿勢を強める中、同国の軍当局は、待ち望まれた人道支援物資が搬送されるのを前に、コロンビアとの国境に架かる橋を封鎖した。

 これに先立って野党が多数派を占める国会は、物資の搬入を阻止して「レッドライン(越えてはならない一線)」を踏み越えないよう、マドゥロ氏の権力基盤の大きな部分を占める軍に警告。ミゲル・ピサロ(Miguel Pizarro)議員は軍に対し、「レッドラインがあり、限度がある。薬や食料、医療用品がその限度だ」とのメッセージを送った。

 先月23日に暫定大統領への就任を宣言したグアイド氏は、支援物資が届かなければ、最大で30万人が死に直面すると主張している。

 これに対してマドゥロ大統領は、支援物資は米国が主導する侵略の前触れと述べ、「侵略する兵士は一人も入らせない」と述べた。

 ベネズエラへの軍事介入も排除しない米国は、グアイド氏を暫定大統領として真っ先に承認。中南米の十数か国が後に続いた。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は5日夜の一般教書演説で、「われわれは気高く自由を追い求めるベネズエラの人々の側に立つ」と述べ、グアイド氏に対する米国の支持を改めて断言した。(c)AFP/Maria Isabel SANCHEZ