【2月6日 AFP】スウェーデン当局は5日、白昼の盗難事件で昨年持ち去られた金の王冠2点と宝珠が回収されたと発表した。盗まれた品は17世紀の国王、カール9世(King Carl)と妻のクリスティーナ王妃(Queen Christina)の葬儀で使われたもので、ごみ箱の中から見つかったとの報道もある。

 盗難事件は昨年7月31日、ストックホルムから100キロの場所にあるストレングネス大聖堂(Strangnas Cathedral)で発生した。2人組の窃盗犯は白昼堂々、歩いて聖堂に侵入し、奪った品を持ってボートで逃走した。

 報道によれば、王冠と宝珠は合計で6500万クローナ(約7億8000万円)の価値があると推定される。

 検察当局は「奪われた品はすべて見つかった」と発表。警察広報はAFPに対し、発見場所はストックホルムの近くで、「技術的な分析のため別の町に移された」と述べた。

 事件をめぐっては、昨年9月に22歳の容疑者1人が逮捕され、先月末から裁判が行われていた。裁判の最終日に発見が重なったため、公判は今月15日まで中断された。

 カール9世は、1604年から1611年まで在位し、スウェーデンからフィンランドに及ぶ地域を統治。2人の妻であるマリア王女(Princess Maria)、クリスティーナ王妃と共に、ストレングネス大聖堂に埋葬されている。(c)AFP