【2月5日 AFP】中南米諸国とカナダでつくる「リマ・グループ(Lima Group)」は4日、ベネズエラ情勢をめぐり、軍の介入のない平和的な政権移行を実現させるよう呼び掛けた。

 グループ参加14か国のうち11か国は、オタワで会議を行った後に共同声明を発表。「武力を用いない政治的・外交的手段を通じ、平和的な移行手続きが取られることを改めて支持する」と表明した。

 またベネズエラ軍に対し、野党指導者のフアン・グアイド(Juan Guaido)氏を暫定大統領として支持するとともに、「ベネズエラ国民に対する人道支援の搬入・輸送を妨害しない」よう要請した。

 さらに同グループは、グアイド氏の「正当なベネズエラ政府」の参加を歓迎した。

 カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は声明の発表に先立ち、危機が深まるベネズエラに対し、5300万カナダ・ドル(約44億円)の人道支援を提供することを確約した。

 グアイド氏はこれまで、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の支配下にあるベネズエラ軍が、同国への人道支援の転用を計画していると批判してきた。

 また、同氏は4日、マドゥロ大統領はベネズエラ経済社会開発銀行(Bandes)の公金最大12億ドル(約1300億円)を同行ウルグアイ支店に不法に送金しようとしていると批判。ウルグアイ政府に対し、「盗みに手を貸さないよう」求めた。(c)AFP