【2月4日 AFP】オーストラリアで難民認定を受けたバーレーン出身のサッカー選手、ハキム・アライビ(Hakeem al-Araibi)氏(25)が昨年11月からタイで拘束されている。4日、バンコクの裁判所に出廷したアライビ氏は「バーレーンに送還しないでほしい」と解放を訴えたが、裁判所は勾留期間の2か月延長を命じた。

 アライビ氏はバーレーン代表のユースチームでプレーしていたが、母国からオーストラリアに亡命し、難民申請が認められた。その後、オーストラリアのセミプロクラブ「パスコーベールFC(Pascoe Vale FC)」でプレーしていた。

 しかし昨年11月、バーレーン政府の送還要請により、休暇のため訪れたタイ・バンコクの空港で拘束された。それ以降、タイの裁判所が送還の是非を検討している。

 アライビ氏は両足を鎖でつないだ状態で出廷。バーレーン送還された場合、拷問のほか殺害の恐れもあるとして、報道陣やサッカー関係者に対して解放に向けた支援を訴えた。

 アライビ氏をめぐっては、送還は国際法違反に当たるとしてスコット・モリソン(Scott Morrison)豪首相がタイ政府に解放を求めている。

 アライビ氏はバーレーンの警察施設を破壊したとして本人不在の裁判で有罪判決を受けているが、本人は犯行があったとされる日時には海外遠征で国内にいなかったと主張している。

 また、アライビ氏は自身がバーレーン政府から迫害を受けている理由について、バーレーン有力一族のメンバーでアジア・サッカー連盟(AFC)会長のサルマン・アル・ハリファ(Shaikh Salman bin Ebrahim Al Khalifa)氏を非難したことが原因であるとの見解を示している。(c)AFP