エジプト遺跡でミイラ40体超を公開、約2000年前のものか
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【2月3日 AFP】エジプト中部ミニヤ(Minya)県の遺跡で2日、良好な状態で保存されていた2000年以上前のミイラ40体超が報道陣に公開された。ミイラは古代エジプトのプトレマイオス朝(Ptolemaic Dynasty)時代(紀元前323~30年ごろ)のものとみられる。
ミイラは、首都カイロの南方260キロにある墓地遺跡トゥーナ・エル・ガバル(Tunah Al-Gabal)で、砂土に埋まった地下墳墓から見つかった。考古学者のモハメド・ラガブ(Mohamed Ragab)氏によると、墳墓は地下9メートルの深さにあり、墓室は6つ以上ある。
40体超のミイラは崩れかけた墓室の床に横たえられていたり、ふたのない陶棺に入れられたりしていた。考古学者のラミ・ラスミ(Rami Rasmi)氏によると、12体は子ども、6体は動物で、残りは全て成人男女のものだった。
エジプト考古省によれば、地下墳墓は昨年2月に始まった発掘調査で発見された。墓地遺跡(ネクロポリス)の一角にあり、中産階級の一族のものとみられるという。
ほとんどが犬のものだった動物のミイラは、死者たちにとってペットが非常に大切な存在だったことを示している。ラガブ氏は、ペットたちは飼い主たちに心から愛され、ミイラとして一緒の墓に埋葬されたと説明した。
エジプトのミイラの多くは古代エジプト時代に製造されており、アレクサンダー大王(Alexander the Great)の部将だったプトレマイオス(Ptolemy)が建国したプトレマイオス朝エジプトでも、ミイラづくりは続けられた。(c)AFP/Mohamed el-Shahed