【2月1日 AFP】イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」の襲撃が相次いでいるナイジェリア北東部で1月30日夜、ボコ・ハラムが軍司令官の車列を襲撃し、兵士少なくとも8人が死亡した。軍関係者2人が31日明らかにした。

 北東部ボルノ(Borno)州の州都マイドゥグリ(Maiduguri)から約90キロ離れた町ディクワ(Dikwa)の近くで、ボコ・ハラム内の一派「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」が軍の車列を襲撃したという。

 匿名を条件にAFPの取材に応じた軍の将校は、「武装した装甲トラック3台とバイク数台に乗った武装集団が、午後7時40分(日本時間31日午前3時40分)ごろ、軍の車列を襲い、兵士8人を殺害した」と語った。襲撃後ディクワと近隣のガジボ(Gajibo)から軍の増援が送られて武装集団は逃走したが、兵士1人が行方不明になっているという。襲撃を受けた車列は、先にボコ・ハラムの襲撃を受けた同州ラン(Rann)への部隊展開を指揮した司令官を乗せて、ディクワに戻る途中だった。

 もう一人の将校は、30日夜の襲撃は30分ほど続き、軍の車列は3台だけだったため、数でボコ・ハラムに圧倒されたと語った。

 米テロ組織監視団体SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)によると、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」は1月31日夜、同日の襲撃で兵士15人を殺害し2人を拘束したとする声明を発表した。

 ボコ・ハラムはここ数か月、軍の基地を襲撃して兵士を殺害し、武器を盗むなど、軍事施設を狙った攻勢を強めている。(c)AFP