【1月30日 AFP】米ネバダ州アスレチック・コミッション(NAC)は29日、総合格闘技大会「UFC(Ultimate Fighting Championship)」の試合で乱闘騒ぎを起こしたハビブ・ヌルマゴメドフ(Khabib Nurmagomedov、ロシア)とコナー・マクレガー(Conor McGregor、アイルランド)に対して、罰金と出場停止の処分を科したことを発表した。

 マクレガーには6か月の出場停止と罰金5万ドル(約550万円)、一方のヌルマゴメドフには9か月の出場停止と50万ドル(約5500万円)の罰金が科された。ただしヌルマゴメドフの出場停止期間は、同選手が暴力反対の社会奉仕活動に従事し、映像の撮影と配信に協力した場合、3か月分が軽減される。

 処分は注目の一戦が行われた2018年10月6日にさかのぼって適用される。そのためマクレガーはこのままで、ヌルマゴメドフは奉仕活動に従事すれば、4月13日開催の「UFC 236」の1週間前に処分が解除されるため、大会に出場できる。ヌルマゴメドフの罰金は、NACが差し押さえていたマクレガー戦のファイトマネー200万ドル(約2億2200万円)から支払われる。

 ヌルマゴメドフは処分が確定した直後、ツイッター(Twitter)に「政治よ永遠なれ」と書き込んだ。両者とも、処分前のヒアリングには出席しなかった。

 騒ぎは「UFC 229」のライト級タイトルマッチで起こり、ヌルマゴメドフは試合後にオクタゴンを飛び出し、マクレガー陣営のメンバーら複数人を攻撃したことが処分の対象となった。マクレガーはフェンスによじ登って下りるのを拒否し、ヌルマゴメドフのいとこで同じくUFC選手のアブバカル・ヌルマゴメドフ(Abubakar Nurmagomedov、ロシア)と殴り合ったことで処分された。

 アブバカルと陣営のもう一人のファイター、ズバイラ・ツフゴフ(Zubaira Tukhugov、ロシア)も、乱闘に加わったことで12か月の出場停止と罰金2万5000ドル(約270万円)の処分を科されている。(c)AFP