■中国と共同開発

 INPEは監視能力を強化するため、7700万ドル(約84億円)を投じ、100%国産の人工衛星「アマゾニア1(Amazonia-1)」を開発しており、2020年に打ち上げる計画だ。また、3億ドル(約330億円)規模の予算で、中国と人工衛星「CBERS-4A」を共同で開発している。

 だが、森林破壊の現状を把握することと、それを阻止することは別の問題だ。環境当局は絶望的なまでの人員不足、資金不足に陥っており、現場で違法伐採を効率的に取り締まることに苦心している。

 さらに政治的な逆風も強まっている。森林監視のためのハイテク技術は強化されたが、1月に新大統領に就任した極右のジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)氏は、農業の発展を優先し、環境規制を緩和する意向を示している。(c)AFP/Johannes MYBURGH