【1月28日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)の男子シングルスを制し、歴代最多7度目の大会制覇を果たしたノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が、男子では最多となるロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の四大大会(グランドスラム)通算20勝の記録更新に向けて意欲を口にした。

 ジョコビッチはラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)と対戦した27日の全豪決勝に6-3、6-2、6-3で圧勝。約2時間の完璧なテニスを披露し、グランドスラム自身通算15勝目、またウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)に続くグランドスラム3大会連続優勝を達成した。

 最大のライバルであるナダルとの53回目の対戦に快勝したジョコビッチは、報道陣に対して、フェデラーの記録に「挑戦する」ことがモチベーションになっていると話しつつ、そこまでは「まだ遠い」と認めた。

「自分でも分かっているが、本当に大好きなスポーツで歴史をつくれたなら特別なことだし、モチベーションになる」「男子ツアー最大の大会であるグランドスラムに出場することが、自分にとっての最優先事項だ」

 今回の勝ち方を見て、このままフェデラーの記録に肩を並べる、もしくは記録を更新すると確信した人は多く、ジョコビッチ本人も手応えを得ている。加えて現在31歳とフェデラーよりも6歳若く、時間的な猶予も十分。すでに全豪の優勝回数では、6回で並んでいたフェデラーとロイ・エマーソン(Roy Emerson)氏を抜き、単独最多記録を樹立した。

「自分のテニスをさらに磨き続け、メンタル、フィジカル、感情を含めた総合的な状態の良さを維持することに、全身全霊を注ぎたいと思っている。それができれば、この先数年もこれだけの高いレベルでプレーできるだろうし、やがてはロジャーの記録に近づくことにも挑戦できるはずだ」

 ナダルを圧倒した124分間のプレーはほれぼれするもので、ひたすら驚異的だった。ジョコビッチは「ナダルとの対戦、そして試合の重要性という状況を考えれば、確かに信じられない」「準決勝と決勝の連続でそうだったし、自分の凡ミスは2試合で合計15本くらいだったと思う。言った通り、このレベルで、あの状況だったことを考えれば、本当に完璧な試合だった」とコメントした。

 5月の全仏オープンテニス(French Open 2019)で優勝すれば、ジョコビッチはオープン化以後の男子選手では初めて、グランドスラム4大会をそれぞれ2回以上制することになる。また全仏には、自身2回目となるグランドスラム4大会連続優勝もかかっている。(c)AFP/Daniel HICKS