【1月28日 AFP】フランスの反政府運動「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト、gilets jaunes)」の活動家の一人として知られるジェローム・ロドリゲス(Jerome Rodrigues)さん(40)が、首都パリで26日に行われた抗議デモの最中に目に重傷を負った。ロドリゲスさんの弁護士が翌27日、明らかにした。警察が使用し物議を醸しているゴム弾が直撃したと訴えている。

 同弁護士によると、建設作業員のロドリゲスさんは26日、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領に対する11回連続の週末の抗議デモに参加。同市中心部のバスチーユ(Bastille)の記念碑付近で警察と衝突した際に負傷したという。

 負傷したその夜、人工的な昏睡(こんすい)状態に置かれたというロドリゲスさんには「障害が一生残る」恐れがあると、弁護士は懸念を示している。

 弁護士の説明によると、ロドリゲスさんに当たったのは、機動隊が使用する「フラッシュボール」と呼ばれる40ミリのゴム弾。欧州の大半の国では使用されていないこのゴム弾により多数の重傷者が出ているとされ、昨年11月に抗議デモが始まって以来、フランス国内で大きな論争を呼んでいる。

 ロドリゲスさんは病院で仏ニュース専門局LCIの取材に応じ、やはり問題視されている暴動鎮圧用の手投げ弾にも当たったと語った。ロドリゲスさんに当たった弾を目撃者らが回収しているとされ、今後警察の捜査が開始される見通しだという。(c)AFP