【1月27日 AFP】第17回アジアカップ(2019 AFC Asian Cup)の準々決勝でカタールに敗れ、ベスト8敗退に終わった韓国の主将を務める孫興民(Heung Min Son、ソン・フンミン)が、体の重さを訴え、原因に疲労と不眠を挙げた。

 韓国は25日の準々決勝でカタールに0-1で屈し、今回も1960年以来の悲願を達成することはできなかった。所属するイングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)を率いるマウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)監督は、孫の想定より早めの帰還を喜ぶだろうが、本人は体調の問題を抱えていたことを認めている。

 グループリーグ最終節の中国戦の前にアラブ首長国連邦(UAE)へ到着し、アジアカップ3試合を戦った孫はカタール戦の敗戦後、「十分な準備ができていなかった」「肉体的に空っぽなのを感じる。チームメートや監督、ファンをがっかりさせたことが本当に申し訳ない」とコメントした。

 孫は昨年12月以降、トッテナムでなんと13試合に出場し、代表でも合流直後の中国戦で87分間プレーした。しかし優勝候補の韓国は、カタール戦でアブデラジズ・ハティム(Abdelaziz Hatim)の終盤の一撃に沈み、59年ぶりの大陸王者のタイトルにまたしても手が届かず。カタールが喜びを爆発させる傍らで、孫は現地入りしてからあまり眠れていないことを認めた。

「あまりこういうことは言いたくないが、フィジカル的な状態は良くなかった」「良く眠れていなかった。もう少しコンディション調整に気を配るべきだった」

 アドレナリンが分泌されていたおかげで、中国戦ではPK獲得、さらにはアシストでチームを引っ張ることができた。ところがカタール戦では、決勝トーナメント1回戦のバーレーン戦が延長戦にもつれ込んでいたこともあって、動きに精彩を欠いているように見えた。

 チームが2004年以来15年ぶりにアジアカップのベスト4入りを逃す中で、孫は「大会が進むにつれて状態も上がると思っていたが、実際にはそうならなかった」「多くの人が僕らに大きな成果を期待していたし、ギアを上げられなかった自分がもどかしい。良いプレーができなかったことは自分で分かっている」と嘆いた。

「代表チームの未来はこの結果にどう対応するかで決まってくる」「アジアの中に、簡単に勝てると思い込んでいいチームはもう一つもないということを、肝に銘じないといけない。僕らは成長する必要がある」 (c)AFP/Alastair HIMMER