【1月26日 AFP】2016年リオデジャネイロ五輪の陸上女子マラソンで金メダルを獲得したジェミマ・スムゴング(Jemima Sumgong、ケニア)が、陽性反応を示したドーピング検査に関連し「虚偽の医療情報」を提出したとして、資格停止期間が4年から8年に延びた。ドーピング関連の事案を扱う独立機関「アスレチックス・インテグリティ・ユニット(AIU)」が25日に発表した。

 リオ五輪でケニア勢として初めて女子マラソンを制したスムゴングは、同大会の5か月後に行われた抜き打ち検査で禁止薬物のエリスロポエチン(Erythropoietin、EPO)に陽性反応を示し、すでに4年間の資格停止処分を科されていたが、ケニア国内で医師がストライキをしていた際に「偽物の医者」によってEPOを注射されたという虚偽の主張をしたことが判明し、処分期間が倍に延びた。

 現在34歳のスムゴングは当初、子宮外妊娠に伴う卵管破裂で注射と輸血を受けたことが陽性反応につながったと主張。その上で自身の主張を裏付けるために、病院の証明書を偽造して反ドーピング機関へ提出した。

 しかしながら、その後に提出書類は偽物であったことが発覚。さらに、スムゴングが受診したと主張したナイロビの病院によると、卵管破裂を起こした場合などは通常4日間の入院が必要となるが、同選手は当時自身がナイロビから車で5時間離れたカプサベット(Kapsabet)にいた理由を説明できず、これが決定打となった。(c)AFP