【1月26日 AFP】スペイン南部アンダルシア(Andalusia)自治州で今月13日に井戸に転落し、2週間にわたって懸命の救出活動が行われていた男児(2)の遺体が26日未明、救助隊によって発見された。

 中央政府から同自治州に派遣されているアルフォンソ・ロドリゲス・ゴメスデセリス(Alfonso Rodriguez Gomez de Celis)政府代表はツイッター(Twitter)に、救助隊が午前1時25分(日本時間同9時25分)、男児の遺体を発見したと投稿した。

 フレン・ロセヨ(Julen Rosello)ちゃん(2)は今月13日、同自治州マラガ(Malaga)近郊のトタラン(Totalan)で両親が昼食を取っている間に遊んでいたところ100メートル以上の深さがあり直径が25センチと非常に狭い井戸に落ちた。

 フレンちゃんがいると考えられている地点に到達すべく、不眠不休で救助活動が行われてきた。鉱山作業員の精鋭部隊が井戸と平行に掘られた立て坑の地下深くで、立て坑と井戸をつなぐ4メートルのトンネルを慎重に掘り、少量の爆薬を使ってフレンちゃんがいると考えられている地点への到達を目指していた。

 フレンちゃんの両親と親族は取り乱しながらも、事故現場に詰め続けてきた。両親の広報担当を務めるフアン・ホセ・コルテス(Juan Jose Cortes)さんは、「彼ら(両親)は、強い気持ちでこの最終局面に臨んでいる。何よりも、一度だって諦めたことはないと言っていた」と明らかにしていた。コルテスさんは、近隣のウエルバ(Huelva)で2008年に小児性愛者に殺害された5歳の女児マリルス(Mari Luz)さんの父親として知られている。

 事故当時、この井戸に目印はなかった。地元当局によると、この井戸は掘削前に必要な許可を申請していなかったという。(c)AFP