【1月25日 AFP】(更新)記録的な猛暑に見舞われているオーストラリア南部で25日、電力需要のひっ迫による全域停電を防ぐため、正午から計画停電が実施された。当局によると、対象は20万超世帯に上っている。

 豪ガス・電力市場の運営会社オーストラリア・エネルギー市場オペレーター(AEMO)のオードリー・ジーベルマン(Audrey Zibelman)最高経営責任者(CEO)によると、発送電系統の全系崩壊(ブラックアウト)のリスクを軽減するため100メガワットの節電が必要となり、計画停電に踏み切ったという。

 当初、計画停電は6万世帯を対象に正午から約2時間の予定だった。ただ、ジーベルマン氏は、電力需要が増加し続けるようなら午後に追加で計画停電を行う可能性もあると述べていた。

 この日、南東部メルボルン(Melbourne)では正午過ぎに気温42.8度を記録した。市内では最大100基の信号機が消え、休業を余儀なくされた商店や飲食店もあると報じられている。

 メルボルンのある南東部ビクトリア(Victoria)州では同日、一部で最高気温47度の予報が出ており、各自治体では火災警報を出すとともに救急隊員数百人と飛行機・ヘリコプター数十機を待機させて万一の事態に備えている。(c)AFP