【1月25日 AFP】ハンガリー出身の米投資家ジョージ・ソロス(George Soros)氏は24日、スイスのダボス(Davos)で開催中の世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で講演し、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は先端技術を用いた監視体制を支配し、自由社会の「最も危険な敵」であると批判した。

 ソロス氏は、「中国は世界において独裁的な政権であるだけでなく、最も裕福で強力で、技術的に進んでいる」と指摘。それが習氏を「開かれた社会の最も危険な敵」にしていると述べた。ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領についても懸念を示した。

 さらに、フェイスブック(Facebook)など米IT大手に対しては、民主主義のために当局が制限する必要があるとの考えを示した。

 ソロス氏は、各国が第5世代(5G)通信網の導入を進める中、中国の通信機器大手の中興通訊(ZTE)と華為技術(ファーウェイ、Huawei)について欧米社会に広がる懸念を力説。貿易問題で「実質的に世界全体」と対決しているドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は中国に集中し、両社に対して厳しい措置を取るべきだと訴えた。(c)AFP/Jitendra JOSHI