【1月24日 AFP】米国有数の歴史を持つカトリック系名門大学、ノートルダム大学(University of Notre Dame、インディアナ州)は、イタリアの探検家クリストファー・コロンブス(Christopher Columbus)を描いた壁画を覆いで隠す方針を示した。植民地時代の米国の歴史を歪曲(わいきょく)して表現しているとの懸念が理由。

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 壁画が描かれているのは、1879年建設の金のドームを備えた同大本館。作品は1880年代にルイジ・グレゴーリ(Luigi Gregori)が制作したもので、コロンブスの生涯と冒険のさまざまな瞬間を計12点で表現している。

 この壁画に対しては、米先住民への時代遅れの固定観念を支持する一方、植民地主義がもたらした破壊的な影響を無視しているとの批判がある。

 同大のジョン・ジェンキンズ(Rev John Jenkins)学長は公開書簡で、一連の作品は当時の米国で差別を受けていたカトリック移民を肯定的に描こうとしたものだと説明した。

 一方、同学長は、この壁画が近年「好意的に捉えたとしても、コロンブスの航海がこの『新』世界の先住民にもたらした影響を理解しておらず、悪く捉えれば、先住民をおとしめている」と認識されていることを認めた。(c)AFP