韓国、伊藤博文暗殺の安重根の遺骨収容目指す 独立運動から百年で
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【1月22日 AFP】韓国政府は、日本統治時代の1919年に起きた「三・一独立運動」から今年で100年になるのに合わせ、韓国統監だった伊藤博文(Hirobumi Ito)を暗殺した独立活動家、安重根(アン・ジュングン、Ahn Jung-Geun)の遺骨の収容を目指している。
安重根は1909年、当時日本の統治下にあった中国北東部の黒竜江(Heilongjiang)省ハルビン(Harbin)で伊藤博文を射殺。翌年処刑された。
安は韓国で英雄視され、教科書でたたえられている他、首都ソウル中心部には像も設置されている。これに対し日本政府は、安を犯罪者かつテロリストとみなしている。
日本が過去に正しく向き合っていないと繰り返し非難する韓国政府は、三・一独立運動から100年に合わせた26の計画の準備を進めている。
国家報勲庁(MPVA)はそのうちの一つとして、北朝鮮と合同で安の遺骨収容活動に着手すると発表。同庁関係者は22日、AFPの取材に対し「この共同事業の目的は、わが国のために尽力した偉大な愛国者の遺骨を帰還させるという、国家としての重大な責任を果たすこと」だと説明した。
韓国の聯合(Yonhap)ニュースは、安は大連(Dalian)の刑務所で絞首刑に処され、その構内に埋葬されたと考えられており、日本政府には墓地の記録の提出が求められているが、日本側がこれに応じていないと報じている。
安は遺書の中で、母国が主権を回復し次第、自国内で再埋葬されることを希望し、「天国に行ってからも、私はわが国の独立のためにあらゆる努力をする」とつづったとされる。
この遺骨収容の動きにより、歴史認識をめぐる日韓の対立が激化する恐れもある。(c)AFP