【1月21日 AFP】18NFLは20日、カンファレンス決勝が行われ、アメリカン・カンファレンス(AFC)のニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)とナショナル・カンファレンス(NFC)のロサンゼルス・ラムズ(Los Angeles Rams)が、ともに延長にもつれ込む激戦の末に勝ち上がり、第53回スーパーボウル(Super Bowl LIII)出場を決めた。

 カンザスシティ・チーフス(Kansas City Chiefs)と対戦したペイトリオッツは、スーパーボウル制覇を5回経験しているQBトム・ブレイディ(Tom Brady)がチームをけん引すると、レックス・バークヘッド(Rex Burkhead)が最後に2ヤードのタッチダウンランを決め、37-31で勝利した。

 ペイトリオッツはここ5年で3回目のNFLチャンピオンの座を狙う。41歳のブレイディは、39歳のペイトン・マニング(Peyton Manning)氏を抜いてスーパーボウルを最年長で制した先発QBになり、また史上最多6回目の優勝を飾る可能性がある。

 ブレイディは「非常に素晴らしい気分だ。勝利を手に入れたし、チームにとても満足している。驚異的だった。なんて試合だ」とコメントした。これでブレイディは、プレーオフのオーバータイムでは最多となる3戦全勝。どの試合も、最初のドライブで勝利を決めている。

 試合は第4クオーターだけで4回リードが入れ替わる展開となり、驚異的な粘りを見せたチーフスがAFC決勝では1986年シーズン以来となる延長戦に持ち込んだ。チーフスのパトリック・マホームズ(Patrick Mahomes)は、史上最年少となる23歳でのスーパーボウル制覇の夢に迫ることはできなかったが、終盤にはここぞという場面にめっぽう強いブレイディと激しいドライブの応酬を披露し、爪痕を残した。

 ラムズも延長戦の末、26-23でニューオーリンズ・セインツ(New Orleans Saints)に競り勝った。グレッグ・ズーライン(Greg Zuerlein)が決めた57ヤードの決勝フィールドゴール(FG)は、チームのプレーオフ史上最長記録で、0-13からの逆転勝利もプレーオフではチーム初。また、同じ日に2試合がオーバータイム決着となるのはNFLのプレーオフ史上初の出来事となった。

 QBジャレッド・ゴフ(Jared Goff)は「信じられない。言葉が見つからないよ。13点差になったこと、本来のプレーをしてくれたディフェンス、そして57ヤードのFGを決めたわれわれのキッカー。信じられない」とコメントした。

 一方で、セインツは終盤に反則の判定が下されなかったことに憤った。セインツのサードダウンで、レシーブに走ったトミーリー・ルイス(Tommylee Lewis)にラムズのニッケル・ロービーコールマン(Nickell Robey-Coleman)が突っ込んだものの、反則とはならず、セインツはそのまま時間を使ってラストプレーで短いFGを決めて勝ちきる作戦を実行できなかった。

 セインツのショーン・ペイトン(Sean Payton)ヘッドコーチ(HC)は「審判団はコールをためらった」「あれ以上に明らかなパスインターフェアランスがどこにあるというんだ」「こういう負け方は悔しい。何しろわれわれは、ああいう勝てる状況にあったのだから。いつまでも納得できない負けになるだろうね」と憤った。

 そして迎えたオーバータイムで、セインツはQBドリュー・ブリーズ(Drew Brees)が相手選手に当たられながらもパスを試みたものの、無理に投げた山なりのボールをラムズのジョン・ジョンソン(John Johnson)に背中から倒れ込みながらキャッチされ、この試合初のターンオーバー。この流れから、ズーラインの決勝FGが決まった。

 NFL王者を決める祭典、スーパーボウルは2月3日にアトランタで開催される。(c)AFP