【1月21日 AFP】第17回アジアカップ(2019 AFC Asian Cup)は20日、決勝トーナメント1回戦が行われ、イランはオマーンに2-0で勝利し、準々決勝進出を決めた。

 イランはキックオフ直後にPKのピンチを迎えるもGKアリレザ・ビランヴァンド(Alireza Beiranvand)がこれをしのぐと、アリレザ・ジャハンバフシュ(Alireza Jahanbakhsh)とアシュカン・デヤガ(Ashkan Dejagah)の得点でオマーンを下し、準々決勝で中国との対戦が決定した。

 昨年行われたW杯ロシア大会(2018 World Cup)のポルトガル戦でクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)のPKを防いだビランヴァンドは、右に飛ぶとアハメド・アルマハイジリ(Ahmed Al-Mahaijri)が蹴ったボールをはじき、オマーンに先制を許さなかった。

 ビランヴァンドはAFPに対し「正直に言うと、PKの前はほんの一瞬だけクリスティアーノの時のことを思い出した」と振り返った。

「ロシアでのPKストップがまぐれだったと思われたくない。しかし、PKを止めるのが私の役目であり、私の責任はチームを救うことだ」

 32分、イングランド・プレミアリーグのブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(Brighton & Hove Albion FC)に所属するジャハンバフシュが、のるかそるかのロングボールに反応してゴールをこじあけ、43年ぶりの優勝を目指すイランが先制に成功した。

 41分にはペナルティーエリア内でメフディ・タレミ(Mehdi Taremi)が倒されると、キャプテンを務めるデヤガがPKを成功させた。

 イランを率いるカルロス・ケイロス(Carlos Queiroz)は「最初の1分間でPKを与えたのは人生で初めてのことだ」と話している。

「情け容赦のなさが必要であり、チャンスがある時に試合を終わらせるのが重要だ」

 一方で中国は先制を許しならがも、後半に逆転し2-1でタイを下した。

 31分、タイは中国の出足の遅さに付け込み、スパチャイ・ジャイデッド(Supachai Jaided)がゴールを奪った。

 しかし、1984年と2004年の大会で準優勝している中国は、途中出場の肖智(Xiao Zhi)が試合を振り出しに戻すと、71分にはガオ林(Gao Lin)がPKを決め逆転し、準々決勝に駒を進めた。

 また、ベトナムとヨルダンによる手に汗握る一戦は1-1で120分を終え、PK戦の末ベトナムが初となる8強入りを決めた。

 東南アジア王者であるベトナムは勝利を決めるPKをBT ドゥン(BT Dung)が成功させ、準々決勝で日本対サウジアラビア戦の勝者と対戦することになった。(c)AFP/Alastair HIMMER