【1月18日 AFP】(更新)英オックスフォード大学(University of Oxford)は17日、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、Huawei)からの資金提供を今後は受けないと決定したことを明らかにした。欧州では中国政府の関係性をめぐってファーウェイに注がれる目が厳しさを増している。

 ファーウェイは、孟晩舟(Meng Wanzhou)最高財務責任者(CFO)が昨年カナダで逮捕されたのに続き、ポーランドでも同社幹部が逮捕されるなど、ここ最近やり玉に上げられている。また米政府は、安全保障上の懸念があるとして、同社製品の利用自粛を世界各国に呼び掛けている。

 オックスフォード大は、研究契約・慈善寄付のいずれについても今後はファーウェイおよび同社関連企業からの「新たな資金提供は求めない」ことを決定したと発表。「英国とファーウェイの協力関係をめぐり、国民の懸念がこのところ高まっている点を考慮」し、今回の決定に至ったと説明した。

 ただし、既に進行中のプロジェクトは継続する。同大広報は「現在、ファーウェイとのプロジェクト2件が進行中で、合わせて69万2000ポンド(約9800万円)の資金提供を受けている」と明かした上で、今後は資金提供を断る旨を既にファーウェイ側に通達したと述べた。

 一方、ファーウェイの広報担当者は、資金提供を断るとの連絡は受けていないと主張。「わが社は英国で2001年から事業を展開し、1500人を雇用している。(オックスフォード以外の)20大学とも長期的な共同研究を行っており、未来のテクノロジー開発に取り組んでいる」として、オックスフォード大からの「十分な説明を待っている」と述べた。(c)AFP