■ガス欠からの復活なるか

 1989年に国際的な注目を浴びるようになった北米国際自動車ショーは近年、米シリコンバレー(Silicon Valley)にお株を奪われつつあり、ここ数年は、米国内向けに販売予定のピックアップトラックやスポーツ用多目的車(SUV)、クロスオーバー車といった大型車についての情報を仕入れるためだけの場所になっている。

 一方、全自動運転や電動化における革新といった自動車業界の未来について話し合われているのは、ラスベガス(Las Vegas)の「国際コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(International Consumer Electronics ShowCES)」だ。

 また富裕層向けの高級車は、ニューヨークやロサンゼルス、マイアミ、カリフォルニア州ペブルビーチ(Pebble Beach)などのモーターショーで紹介されている。

 来年からの北米国際自動車ショーの開催時期の変更には、今一度、世界の自動車産業の中心にこの展示会を位置付けたいという狙いがある。

 同ショーの共同会長を務めるダグラス・ノース(Doug North)氏は「温暖な時期に試乗もできる環境となれば、あらゆる種類の展示が可能だ。来場者にとっては、車を中からも外からも楽しむダイナミックな機会になるし、メーカー側は屋内ではできなかった見せ方ができる」と、期待を語った。(c)AFP/Luc OLINGA