【1月16日 AFP】中国の反体制活動家、劉興聯（Liu Xinglian）氏は16日、台湾の桃園国際空港（Taoyuan International Airport）で64歳の誕生日を迎えた。難民として第三国への亡命を求めている劉氏は、友人の顔克芬（Yan Kefen）氏（44）と共に同空港に100日以上足止めされている。

　現在2人はカナダに亡命を申請しており、空港からソーシャルメディアの投稿を更新しながら自分たちの窮状を訴えている。ここ3か月間のほとんどを空港の乗り継ぎ用エリアで過ごし、食事は航空会社が提供する弁当でしのいでいる。

　台湾は多くの国から承認されておらず、国連（UN）の代表権もないことから、国連難民高等弁務官事務所（UNHCR）は台湾で活動していない。また、台湾には難民を保護する法律もない。ただ、今のところ蔡英文（Tsai Ing-wen）政権は2人を国外退去させる動きは見せていない。

　結果として2人は台湾に入国することも、乗り継ぎ用エリアから出ることもできない状況に陥っている。

　2人は政治活動をめぐって中国当局と衝突し、タイへ出国。UNHCRから難民認定を受け、難民申請を行ったが、2人の元にタイ警察がたびたび訪れるようになり、中国への強制送還を恐れて台湾に渡ったという。(c)AFP/Sean CHANG