【1月15日 AFP】テリーザ・メイ(Theresa May)英首相が欧州連合(EU)と取りまとめたEU離脱(ブレグジット、Brexit)協定案の議会採決が15日に予定される中、野党・労働党のチューリップ・シディク(Tulip Siddiq)下院議員(36)は投票のため、同日に予定していた帝王切開による出産を延期した。

 医師らはシディク氏の手術を17日まで延期することに同意した。シディク氏は採決当日、車椅子で議場に入る予定という。

 労働党の議員らはジョン・バーコウ(John Bercow)下院議長に代理投票が可能かどうかを尋ねたが、議長はこうした投票方法はこれまで行われたことがなく、自身には決める権限がないと答えたという。

 シディク氏はロンドンの夕刊紙イブニング・スタンダード(Evening Standard)に「息子が医師団の勧める日より1日遅くこの世に生をうけたとしても、きっとその世界は英国と欧州の関係が強固である可能性が高くなっているはずだし、そのために戦う価値があるはずよ」と語っている。

 シディク氏はバングラデシュ建国の父シェイク・ムジブル・ラーマン(Sheikh Mujibur Rahman)初代大統領を祖父に持つ。シェイク・ハシナ・ワゼド(Sheikh Hasina Wajed)首相は伯母に当たる。(c)AFP