【1月11日 AFP】マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は10日、エジプトの首都カイロで演説を行い、米国と同盟国は外交的手段でシリアからイランの兵士を追い出すと述べ、イラン政府に共に対抗するよう中東諸国に呼び掛けた。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がシリアに駐留する米軍部隊2000人の撤退を表明したことを受け、ポンペオ氏は同盟国の不安を払拭(ふっしょく)するため中東各地を訪問。この日はカイロ・アメリカン大学(American University in Cairo)で演説を行い、イランに対抗するため、米国がペルシャ湾岸諸国およびエジプト、ヨルダンとの間で「中東戦略同盟(Middle East Strategic AllianceMESA)」の構築を進めていると説明。「地域の大義のために、古くからある対抗意識に終止符を打つ時だ」と述べた。

 ポンペオ氏は最近、トランプ氏が決定したシリア撤退に消極的な発言もしていたが、撤退は実行すると強調。一方で、米政府はシリアに関与し続けるとした。

 ポンペオ氏はエジプトのサメハ・ハッサン・シュクリ(Sameh Hassan Shoukry)外相との共同記者会見で、「米軍部隊をシリアから撤退させ、米国の(敵対勢力に対する)壊滅作戦は継続する」と明言した。(c)AFP/Francesco Fontemaggi and Menna Zaki