【1月14日 Xinhua News】中国安徽省黄山市黟(Yi)県の西逓(Xidi)村では、古代各地で行われていた夜間に時を知らせる民間制度「打更」が現在も受け継がれ、「更夫」と呼ばれる専門の夜回りが銅鑼や拍子木を鳴らし時間を知らせると同時に、巡回し治安を維持している。

 世界文化遺産に指定されている同村は北宋(960~1127年)時代にでき、現在まで約千年の歴史を持つ。安徽省周辺の伝統的な建築様式「徽派」の保存状態の良い古民家122棟があり、「中国明清時代の民家博物館」と呼ばれる。大量の木造の古い建物があるため、防火が村の最優先事項となっている。「更夫」は毎晩見回りをし、村民に夜間の戸締まりと火や電気の使用に注意するよう呼びかけ、雨や風に負けず、村の安定と調和を守っている。

 西逓「打更」隊 黄煜(Huang Yu)隊長

 西逓「打更」隊は設立から現在まで、雨や風の日も夜11時から村の99本の路地をボランティアで夜回りして、主に火災防止に非常に重要な役割を果たしてきました。代々受け継がれてきた伝統の中で、西逓の古い村落の安全と安定を守っています。(c)Xinhua News/AFPBB News