【1月8日 AFP】(更新、写真追加)北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が8日、事前の公式発表なく中国の首都北京を訪問した。金委員長は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領との2回目の会談に臨むとみられており、その準備が進む中での訪中となった。

 北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)によると、金氏は7日、李雪主(リ・ソルジュ、Ri Sol-Ju)夫人や複数の高官と共に専用列車で平壌の鉄道駅を出発。

 KCNAに加え中国の国営新華社(Xinhua)通信も、訪問は習近平(Xi Jinping)国家主席の招きによるもので、金氏は10日まで中国に滞在すると伝えている。

 中国外務省は、金氏が「関係する問題」について議論するため指導部と会談するとしているものの、訪問日程の詳細については明かしていない。

 核武装して孤立した北朝鮮にとって、中国は外交上重要な同盟国であると同時に、主たる貿易相手国および援助提供国となっている。今回の訪中で、開催が見込まれるトランプ大統領との会談を前に、金氏が習氏と戦略を調整する可能性もあり、米朝会談に関する臆測がさらに広がるものとみられている。

 昨年3回訪中している金氏は8日が誕生日とされ、中国のある独立系政治評論家は、「金氏が中国で初めて迎える誕生日。中国と、家族の一員のような親密な関係性を示している」とコメントしている。(c)AFP/Eva XIAO, Laurent THOMET, Elizabeth LAW