【1月9日 CNS】飼い犬にリードをつけずに散歩させ高齢者や子どもを驚かせたり、大型犬や気性の激しい犬を自宅内で放し飼いにしたりするなど、犬の飼育に対する非文明的な行為が中国社会の注目を集め続けている。中国・山東省(Shandong)臨沂市(Linyi)はこのほど、「気性の荒い犬種および大型犬の基準リスト公表に関する通知」を発表したことで、大型犬などを飼育する市民が注目している。

 臨沂市公安局と畜牧局が発表した「通知」によると、対象リストに入った大型犬などの種類は計48種。「マスティフ犬」や「秋田犬」などの純血種のほか、これらと交配した気性の荒い雑種犬も含まれている。

 臨沂市畜牧局・動物疫病予防管理センターの孫春慶(Sun Chunqing)課長によると、48種類の犬種は、単に個体の大きさなどによって判断されたものでなく、犬種の歴史・起源や形態的な特徴、気性の荒さなどさまざまな要素もとに総合的に判定されたとしている。リスト入りした犬種には、多かれ少なかれ気性要素や攻撃性の高い犬が選ばれているという。

 孫課長は、「飼育禁止の対象になるのは主に大型で、気性が荒く、攻撃性の高い犬種になるだろうが、具体的な問題に対し具体的に分析していかなければならない」と話す。「通知」の基準はあくまでも参考指標であることから、公安部門は具体的な状況によって判断しなくてはならず、最終的にはやはり、犬を飼育する市民のマナーが求められると指摘している。

 大型犬の基準は、犬が直立している状態で前足から肩までの最高点の高さが50センチ以上、または、両耳の中心点から尻尾の付け根までの距離が75センチ以上と定義している。(c)CNS/JCM/AFPBB News