【1月6日 AFP】第17回アジアカップ(2019 AFC Asian Cup)は5日、開幕戦となるグループAの1試合が行われ、開催国のアラブ首長国連邦(UAE)はバーレーンと1-1で引き分けた。

 UAEはモハメド・アル・ロマイヒ(Mohamed Alromaihi)にゴールを奪われリードを許すも、終盤に相手のハンドで得たPKを途中出場のアハメド・ハリル(Ahmed Khalil)が決め、辛くもドローに持ち込んだ。

 UAEを率いるアルベルト・ザッケローニ(Alberto Zaccheroni)監督は、「観客はわれわれにとって12人目の選手のようだった。だからこそ、彼らに勝利をプレゼントしたかった」と振り返った。「しかし、この試合から教訓を得て前に進まないといけない。重要なのは1試合ずつ徐々に成長し、大会に順応していくこと」

 終了間際に追いつかれることになったバーレーンのハンドは意図的ではなかったように見えたが、チームを率いるミロスラフ・スークプ(Miroslav Soukup)監督は審判を批判することなく、自身の見解を明かさなかった。

「不運だったと言えるかもしれない」「私は見ていなかったし、まだ映像も確認していないが、選手たちはロッカールームで故意のハンドではなかったと話していた。ついていなかった」

 ザッケローニ監督は日本を率いて2011年に同大会を制しているが、UAEの指揮官に就任してからチームは18試合でわずか10得点しか挙げられておらず、調子が上がらないままアジアカップに突入している。また、UAEは主力のオマール・アブドゥラフマン(Omar Abdulrahman)がけがで大会に参加しておらず、すでに上位進出を目指す上で痛手を受けている。

 UAEはこの後、インド、タイと対戦する。しかしながら、ディフェンディングチャンピオンだった日本を準々決勝で下し、4強入りを果たした2015年大会(2015 AFC Asian Cup)の再現を目指しているのであれば、改善が必要になる。

 UAEは前回アジアカップを開催した1996年大会で決勝まで勝ち進んでいるが、アブダビで行われたこの日の開幕戦ではプレッシャーに押しつぶされているようにもみえた。

 ザッケローニ監督は「チャンスはあったが、ただ決めきれなかった」と肩をすくめ、「FWにボールを収めるのに苦労し、選手たちは少しフラストレーションをためていた。このプレッシャーに対処していかないといけないし、ひるんではいけない」と続けた。 (c)AFP/Alastair HIMMER