【1月4日 AFP】オランダ北西部のフリースラント諸島(Frisian Islands)沖で1日夜、悪天候に見舞われた世界最大級の貨物船からコンテナ約270個が海に落下した。3日になって、近隣の小島の浜辺に粉末状の危険物質が入った袋1つが打ち上げられているのが見つかった。当局はビーチに散乱する漂着物の回収を急いでいる。

 フリースラント諸島当局によると、袋は閉じられた状態で発見され、粉末はプラスチックの製造に使われる高可燃性の有機過酸化物と特定された。

 現地保安当局の報道官はAFPに対し、「スヒールモニクオーホ(Schiermonnikoog)島の浜辺で、25キロの粉末が入った袋1個が見つかった」と明かした。

 事故を起こしたのはパナマ船籍のMSCソエ(MSC Zoe)。積み荷のほとんどは玩具や家具、自動車部品だったとされる。

 沿岸警備隊によると、同船に積まれていた有機過酸化物入りのコンテナ3個が行方不明となっており、海に沈んだとみられているという。

 落下したコンテナのうち、これまでに約20個がフリースラント諸島沿岸で、またドイツ領海で6個が見つかっている。

 オランダ国防省は地元自治体からの要請を受けて、4日に軍を派遣し、海岸に散乱している漂着物の回収作業を支援すると発表した。(c)AFP