【1月4日 AFP】チリの首都サンティアゴで、野生のピューマが木に登ったまま身動きが取れなくなり、救出される騒ぎがあった。救出作戦を指揮した市内の動物園が3日、明らかにした。

 このピューマは体重約30キロの若い雄。2日午後、市内エルアラヤン(El Arrayan)地区で大きな木の上にいるのを目撃された。その後もほとんど身じろぎせず高さ18メートルの枝上に留まっていたため、農業牧畜庁(SAG)の職員が麻酔銃を使用した。

 ピューマは枝に引っかかって速度を緩めつつ落下。地上に用意したクッションの上で保護され、動物園に送られた。後日、野生に戻される予定だ。

 サンティアゴ・メトロポリタン動物園(Metropolitan Zoo)のアレハンドラ・モンタルバ(Alejandra Montalba)園長の話では、このピューマは犬や大勢の人におびえて木の上に登り、自力で下りて来られなくなったようだという。

 なぜピューマが市街地に迷い込んだのかは不明だが、モンタルバ園長によると、アンデス山麓に広がるサンティアゴでは都市圏が拡大するにつれて、建物が密集する地域でも野生動物が目撃されるケースが増えている。(c)AFP