【12月31日 AFP】台湾政府は31日、今年台湾を訪れた観光客数が史上最多となる1100万人に達したと発表した。中国本土からの観光客が激減する中、その埋め合わせとしてアジア各地からの訪問客誘致が奏功した形だ。

「一つの中国」原則の承認を拒む蔡英文(Tsai Ing-wen)政権が2016年に発足して以降、中国本土からの訪台客数は激減している。

 本土からの団体旅行客数の急減については、中国政府が蔡総統を選出した台湾を懲らしめようと、意図的に数を減らしているのではないかとの憶測を招いていた。

 その一方で蔡政権は、南アジアと東南アジアを中心に、宣伝活動や渡航の緩和といった積極策を打ち出すことで対応。

 「南向政策」と名付けられたこの戦略は功を奏し、今月30日に観光客数1100万人を達成。1100万人目は日本人の医師で、観光局は「新たな転機」と評した。

 これまでの観光客数は、2017年が1070万人、2016年は1060万人だった。

 ただ当局は、2018年の観光客数に関し、国別の完全な内訳を発表していない。(c)AFP