【12月30日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は29日、世界の金融市場を揺るがせた貿易問題について電話会談し、双方が「進展」があったと述べた。

 トランプ氏はツイッター(Twitter)に、「たった今、中国の習国家主席と電話で長く、とても良い話をした」「取引は非常にうまくいっている。もし(合意が)成立すれば、すべての課題や分野、争点をカバーした、非常に包括的なものとなるだろう。大きな進展がなされている!」と書き込んだ。

 中国の国営新華社(Xinhua)通信によると、中国の習国家主席はトランプ氏との電話会談で、米中両首脳が両国関係の「着実な進展」を望んでいると述べた。中国と米国が今月初めに両首脳が結んだ貿易戦争の休戦条件の実施に向け取り組んでいると明らかにした。

 米中は今年、双方で計3000億ドル(約33兆円)超の輸入品に報復関税を発動、こう着状態に陥っている。貿易戦争は企業の利益をむしばみ始め、株式市場の下落を招いた。

 トランプ大統領は中国の不当な貿易慣行への不満から貿易戦争を開始した。中国の貿易慣行をめぐっては欧州連合(EU)や日本なども懸念を示している。

 同大統領は米国の対中貿易赤字の大幅縮小を望んでいるほか、中国に外国企業への国内市場開放に向けた幅広い改革を求めている。(c)AFP/Ian Timberlake