【12月27日 AFP】ウクライナのペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領は26日、対ロシア国境地域に敷いていた戒厳令を終了することを発表した。ウクライナは先月、同国海軍の艦船3隻がクリミア(Crimea)半島沖のアゾフ海(Sea of Azov)でロシアに拿捕(だほ)されたことを受け、戒厳令を出していた。

 ポロシェンコ氏は生中継されたキエフでの国家安全保障国防会議(National Security and Defence Council)で、「安全保障状況のあらゆる要素の分析に基づき」、戒厳令終了の判断に至ったと述べた。

 同氏は戒厳令施行に先立ち、ロシア軍が対ウクライナ国境付近で兵力を増強していると警告。事態は両国間で近年最大の危機に発展していた。

 クリミア半島沖では先月25日、ロシアの国境警備艇複数がウクライナ艦船3隻に発砲。ロシア当局者がウクライナ側の船に乗り込み、これらを拿捕した上、ウクライナ兵24人を拘束した。兵士らは今もロシア当局の拘束下にある。(c)AFP