【12月22日 AFP】四大大会(グランドスラム)の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)は21日、最終セットの方式について、2019年大会からアドバンテージ・セット制を取りやめて大会史上初のタイブレーク制を採用することを明らかにした。

 来年1月14日から27日まで開催される全豪オープンの新方式では、最終セットのゲームカウントが6-6にもつれた場合、10ポイント先取のタイブレークで勝負の決着をつけることになった。大会主催者は、「大会史に残る大規模な協議を重ねた上で」決断に至ったと強調した。

 大会ディレクターを務めるクレイグ・タイリー(Craig Tiley)氏は、「われわれは過去と現在の選手たちをはじめ、コメンテーター、エージェント、そしてテレビ解説者に最終セットはアドバンテージ・セットが望ましいかどうか尋ね、そこから事が動いた」と説明。さらに、10ポイント先取のタイブレークによって「試合が大激戦となり特別な形で決着がついたという印象を、ファンがこれまで通り持てることになる」と述べた。

 四大大会では今年10月、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)が最終セットのタイブレーク制導入を決定した。ルール変更のきっかけとなったのは、今年の男子シングルス準決勝でケビン・アンダーソン(Kevin Anderson、南アフリカ)とジョン・イズナー(John Isner、米国)が、最終セットで3時間近くに及ぶ死闘を演じたことだった。

 結果的にはアンダーソンが最終セットを26-24で試合を制したものの、これで消耗しきってしまった同選手はノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)との決勝でストレート負けを喫し、ルール変更を訴えていた。(c)AFP