【12月12日 AFP】(更新)英与党・保守党は12日、テリーザ・メイ(Theresa May)首相が欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)協定案の議会採決を延期したことを受け、同首相に対する不信任投票を実施することを発表した。

 保守党所属の国会議員十数人が、メイ氏に対する不信任投票を要求した。メイ氏はこれを受けて同日、首相官邸前で声明を発表し「自分の全てを賭して」投票に臨む構えを示した。

 2016年6月の国民投票でEU離脱派が勝利した1か月後に首相に就任して以降、メイ氏は最大の政治危機に直面している。だが、ここで首相が交代すれば「わが国の未来をリスクにさらし、最も予断を許さない状況で不確実性を招くことになる」と警告した。

 さらにメイ氏は「われわれ自身を引き裂くことに費やした数週間は、今後より大きな分断しか生み出さないだろう」「職を辞する覚悟はできている」と述べた。

 英議会では11日にブレグジット協定案の採決が行われるはずだったが、前日になってメイ氏は否決されるだろうことを認め、採決を延期した。これを受け、自らが率いる保守党の議員数十人から不信任投票を要求する書簡を突き付けられた。

 メイ氏に対する保守党の不信任投票は12日夜に行われる予定。もしも投票で不信任との結果が出れば、数週間以内に党首選が実施される。もし新党首が選出された場合、この党首が自動的に次期英首相となる。(c)AFP