娘の病室は6階にあり、父親は4階の病室にいた。1か月の間、母親の鄭さんは4階と6階の間を往復して娘の世話をし、皮膚をそいだ夫に薬を与えることが日課になった。2階分の距離を隔てながら、父親の志鋒さんは足の痛みを感じつつ、娘の痛みを少しでも分かち合いたいと思っていた。娘に会いたい時には、妻に車椅子を押してもらい6階に行ってこっそりと姿を確かめた。

「皮膚を削がれた後の痛みはあるが、娘を見れば痛さなど忘れる。もう一方の足の皮膚が必要なら、全部娘にあげてもいい」

 父親の志鋒さんの左足には紫色の新しい皮膚ができつつあるが、長い時間立ったり歩いたりすることはできない。歩行能力が戻るまであと3〜6か月が必要という。娘に自分の足を引きずる様子を見せられない、体を鍛えなければ、と父親は思う。

「娘は物事をよくわかっている子だ。医者に今回の治療でお金がたくさんかかったのでは?と聞いたらしいが、医者にはほんの数万元だと言ってもらった」

■高額の治療費に父親は資金援助に駆け回る

 父親の志鋒さんは娘の治療のために、親せきや友人などから治療費140万元(約2310万円)を借りた。志鋒さんには想像すらできない金額だった。しかし、娘の今後の植皮治療にはもっと多くの費用がかかる。

 インターネット上で募金を集めることのできるサイト「軽松籌(Qingsongchou)」で募金を呼びかけ、目標金額は50万元(約823万円)に設定。1回目は11万6253元(約191万円)、2回目は12月6日午後の時点で約1万元(約16万円)が集まっている。

 このほか、申請していた貧困やけど患者の慈善救助基金が5万元(約82万円)の支給が決まった。「善意の方々の力のおかげで、希望を見いだせた。娘が普通の人と同じように、自力で生活ができるようにしたい。娘と一緒に人生を歩んでいき、娘がまだ経験していないことをさせてあげたい」と話している。(c)東方新報/AFPBB News