【12月11日 AFP】米ツイッター(Twitter)のジャック・ドーシー(Jack Dorsey)最高経営責任者(CEO)がミャンマーを訪れ、同国を「美しい」とたたえる投稿を行ったものの、イスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の迫害には一切言及がなかったとして世界中から批判が集まった。これに対し、ミャンマー国内の愛国的なインターネットユーザーらはドーシー氏を擁護した。

 ドーシー氏はマンダレー(Mandalay)に近い僧院で10日間の瞑想(めいそう)を行い、9日には連続ツイートで食べ物やミャンマーの人々、自然の美しさを絶賛した。

 しかし、過去数年間、軍の取り締まりにより72万人が避難を余儀なくされ、国連(UN)の調査員らからはジェノサイド(大量虐殺)との指摘も出ているロヒンギャの窮状に関する言及はなかった。

 これを受けてツイッターは「炎上」し、ドーシー氏は「無神経」、「無知」とたたかれた。

 ただミャンマー国内では、ロヒンギャに対してあまり同情が集まっていないのが現状で、同国のインターネットユーザーらはドーシー氏をこぞって擁護した。

 ミャンマーではツイッターよりも利用者がはるかに多いフェイスブック(Facebook)ユーザーの一人は「欧米人の多くは民主主義を愛すると言いながら、他人の内なる平安は尊重しない」と嘆いた。

 また、別のユーザーは「自分たちのことを世界に説明したいけれどできない。でも、今やツイッターCEOが説明してくれた…誇らしく思う」と投稿した。(c)AFP