【12月9日 AFP】サッカーフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)が、欧州サッカー連盟(UEFA)の定めるファイナンシャル・フェアプレー(FFP)違反を回避するためネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)とキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)のどちらかを売却するという報道を強く否定した。

 カタールをオーナーに持つPSGは、4億ユーロ(約513億円)以上を費やしてネイマールとエムバペを獲得した。しかし先日、PSGがFFPに違反していることを示す文書が流出すると、他のクラブ、さらにはスペインリーグのハビエル・テバス(Javier Tebas)会長からも、PSGに対する制裁がないことへの不満の声が上がった。

 UEFAもPSGの監視は続けており、その中で7日、仏日刊紙レキップ(L'Equipe)が、今後制裁が科されることがあればクラブは二大看板スターのうち1人を放出する可能性があると報道。翌日の新聞ではエムバペとネイマールの写真を一面に載せ、次のページでクラブが「スターの1人を手放す用意がある」と記した。

 しかし、PSGはこれをすぐさま否定し、「7日夜にウェブサイトに掲載された記事で、レキップは大胆にも『PSGは制裁を回避するためにキリアン・エムバペかネイマールを手放す用意がある』と報じました」「われわれはこれを断固否定します。完全にでたらめのくだらない主張であり、われわれと同紙との緊張を再燃させるだけのものでしかありません」と発表している。

 FFPの下では、収入を支出が上回ることが禁じられている。UEFAはPSGがネイマールとエムバペを獲得した後の2017年9月、監査チームがクラブ財政の調査に乗り出し、調査は2018年6月にいったん終わったが9月に再開された。これを受けてPSGはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に異議申し立てを行い、規定の順守を主張している。(c)AFP