「フィフティーシックス」は、その名の通り、1956年に発表されたアイコニックピースをモチーフに誕生した新コレクション。オリジナルはヴァシュロン・コンスタンタン初の自動巻きモデルのひとつなので、この新たなフィフティーシックスも全モデルが自動巻きだ。実はこのコレクションにはもうひとつ、大きな特徴がある。それはこのブランドのクラシック・モデルでは異例といえる、ステンレススティール・ケース仕様がラインナップされたこと。そこで尾形光琳作の国宝《紅白梅図屏風》が選ばれた。と、いうのもこの名画、近年の研究では、中央に流れる川は、もともとは銀箔だった可能性が高いのだという。フィフティーシックスの、美しい曲線を持つステンレススティール・ケースの銀色と、尾形光琳の描いたであろう銀の流れが見事にオーバーラップする。 (福田)

フィフティーシックス・デイ/デイト

フィフティーシックス・デイ/デイト
ブランドマークのマルタ十字を表したラグやボックス型の風防は、1956年のオリジナル・モデルのデザインの引用。このデイデイト・モデルは3時位置に日付、9時位置に曜日の指針式表示を搭載。6時位置にパワーリザーブ表示を備える。
自動巻き。ステンレススティール、ケース直径40mm、3気圧防水。税別190万円。
フィフティーシックス・デイ/デイト
ムーブメントの動きを楽しめるケースバックは、少しでも薄さを感じられるよう、サファイアクリスタル部分が少し突き出た構造になっている。ムーブメントの厚みから解放されたケースサイドは限界まで薄く仕上げられ、丸みを帯びたラグとあいまって手首に優しく、すっきりとフィットする。リュウズトップには、マルタ十字が誇らしげに刻まれている。

時計のお問い合わせ=ヴァシュロン・コンスタンタン

Tel.0120-63-1755
www.vacheron-constantin.com/jp/home.html

尾形光琳《紅白梅図屏風》

尾形光琳《紅白梅図屏風》
江戸時代(18世紀前半) 紙本金地着色 二曲一双 各156.0×172.2cm MOA美術館蔵 Photo © MOAART/DNPartcom
言わずと知れた尾形光琳(1658~1716)による、国宝指定の屏風。美術史家の小林太市郎はこの絵の水流を「女性の裸体」、紅白梅は「その女を取り合う男」と、何ともエロティックに解釈。とすれば水流に見立てたこの時計は女? いや「逆も真なり」で、凛々しい存在感はむしろ「色男」の趣か。

リニューアル3周年記念名品展 第1部 国宝「紅白梅図屏風」

2019年1月25日(金)~3月12日(火) 静岡・熱海市、MOA美術館 www.moaart.or.jp
《紅白梅図屏風》のほか、野々村仁清作の《色絵藤花文茶壺》、手鑑《翰墨城》と、同館所有の国宝3点全てが公開される。