■「イメージに関わる問題」

 河南(Henan)省の営業責任者用に紅旗を購入した中国連合通信(チャイナ・ユニコム、China Unicom)の幹部は、「国営企業は国産車を使うべきだ」と主張し、「特に会社トップが車で会議に向かう時には、イメージに関わる問題になる。以前はトヨタ(Toyota)やヒュンダイ(Hyundai)しか使っていなかったが、紅旗に乗ればイメージは違ってくる」と述べた。

 習主席は2012年に中国共産党のトップである中央委員会総書記に就任した直後、党幹部らに「いつも外国車に乗っていると思われないように」と指示。中国では今年、景気減速を受けて自動車の総販売台数が数十年ぶりに前年比マイナスとなる見通しだが、紅旗の今年1~10月の販売台数は前年同期比662%増の2万3838台に激増したという。

 中国政府は外資系自動車メーカーが国内で生産合弁会社を運営する際の出資上限を現在の50%から引き上げるとしており、中国の自動車業界は大きな転換期を迎えようとしている。

 ただ、一方で市場の自由化は国営企業びいきをあおる可能性もある。習主席は自国の力による中国発展の必要性を訴えており、第一汽車のような国内企業を優遇する産業政策を推し進めている。

 また中国政府は化石燃料車の段階的廃止を推し進める一方、政府肝煎りの振興策「中国製造2025(Made in China 2025)」では国内の自動車メーカーに対し、2025年までに電気自動車市場シェアの80%を確保するよう求めている。

■「愛国心の象徴」

 晋察冀民族抗日研究会(Jin-Cha-Ji National Anti-Japanese Seminar)の袁沛野(Yuan Peiye)会長(54)は最近、2台目の紅旗を購入するため黒のアウディ(Audi)を下取りに出した。

 袁氏は紅旗を「愛国心の象徴」と表現し、「運転している時の気分はとても快適で、外国車を乗っている時のような不快感とは違い、非常に誇らしい気持ちになれる」と語った。(c)AFP/Ryan MCMORROW