【12月4日 AFP】国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)が開かれているポーランド南部カトウィツェ(Katowice)で3日、米カリフォルニア州前知事で俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger)氏(71)がAFPのインタビューに応じ、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」からの離脱を表明したドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領を「いかれた指導者」と非難し、今後も米国は気候変動対策に取り組むべきだと訴えた。

 シュワルツェネッガー氏は気候変動を抑止する闘いに全ての人が加わってほしいと呼び掛けた上、「政府の責任は国民を守ることだと思う。軍隊があるのは攻撃を抑止するためだ。(気候変動は)最大の攻撃となっている」と強調した。

 また大気汚染により毎年700万人が死亡していると指摘し、「米国だけでも2万5000人が死んでいる。大気汚染と闘いたくないというのは何かが間違っている」と述べた。

 さらにシュワルツェネッガー氏はパリ協定離脱について、「トランプが協定から離脱したからといって米国が離脱したということにはならない」と持論を展開。そして「ずっと環境に配慮してきた米国の州は今も同じ方向にある。米国の全ての都市も同じ方向に進んでおり、今もパリ協定の枠組み内にある」「米国は枠の中にあり、いかれた指導者は違う、それで構わない」と語った。

 シュワルツェネッガー氏は2003年から2011年にかけてカリフォルニア州知事を2期務め、温室効果ガスの削減をはじめ再生可能エネルギーやグリーンテクノロジーの導入促進に取り組んだ。シュワルツェネッガー氏は同州について全米で最も環境規制が厳しい州でありながら最も経済的に繁栄していたとし、「両立は可能だ」「経済を守り、環境も守ろう」と訴えた。(c)AFP/Patrick GALEY