【12月4日 AFP】内戦が続くイエメンで3日、イスラム教シーア派(Shiite)系の反政府武装組織フーシ派(Huthi)の負傷戦闘員が治療のため航空機で隣国オマーンの首都マスカットへ搬送された。イランが支援するフーシ派と暫定政権側はスウェーデンでの和平協議を控えており、同日には国連(UN)特使がイエメン首都のサヌアに到着した。

 国連の関係者によると、現在サヌア空港(Sanaa International Airport)の再開に向けた取り組みが進められているという。同空港はサウジアラビア率いる連合軍が支援する暫定政権とフーシ派の戦闘により、3年近く閉鎖されている。

 また、国営オマーン通信(ONA)によると、国連のチャーター機がフーシ派の負傷戦闘員50人を乗せてサヌアを出発し、マスカットに到着した。

 深刻な飢餓を引き起こしている内戦の終結を求める国際社会の声が高まる中、負傷戦闘員の搬送が停滞した和平協議の進展につながるか注目されている。

 和平の仲介役を担っているクウェートのハーリド・ジャーラッラー(Khaled Al-Jarallah)外務副大臣は記者団に対し、4日午前にもフーシ派の代表団がクウェート大使と共にサヌアからストックホルムへたつ予定だと明らかにした。(c)AFP/Jamil Nasser with Natacha Yazbeck in Dubai