【12月3日 AFP】世界銀行(World Bank)は3日、気候変動対策資金として2021~25年に2000億ドル(約22兆7000億円)を拠出すると発表した。2020年までの5年間の投資額からは倍増となる。

 世銀は今回の増資計画の意図について、気候変動に取り組むという熱意の高まりを示すとともに、「より広範な国際社会に同様の取り組みを行うよう重要なシグナルを送る」ものだとしている。

 国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)が2日にポーランドで開幕したのに合わせて世銀が発表した声明によれば、2000億ドルのうち約1000億ドル(約11兆4000億円)は世銀の直接投資で賄い、300億ドル(約3兆4000億円)余りを世銀グループの各機関が拠出。残りは世銀グループが中心となって民間資本を集める予定だ。

 世銀グループのジョン・ルーム(John Roome)気候変動担当シニアディレクターは、「今すぐ(温室効果ガスの)排出量を減らし、(気候変動への)適応強化を図らなければ2030年までに1億人以上が貧困に陥るだろう」と訴えている。

 現在、気候変動対策への資金の大半が温室効果ガスの排出削減に投じられており、とりわけ再生エネルギー開発戦略が中心となっている。

 しかし、すでに数百万人が異常気象の影響に苦しんでいる点を考慮すると「気候変動への適応支援を強化することこそ重要な優先事項だ」と世銀は指摘。また初めて適応支援を排出削減への投資と同様に重視し、適応支援への直接投資額を2021~25年にかけておよそ500億ドル(約5兆7000億円)まで増やす意向を明らかにした。

 クリスタリナ・ゲオルギエバ(Kristalina Georgieva)世銀最高経営責任者(CEO)は今後の世銀の対応について、気候変動の影響を最も受けている発展途上国への資金援助を拡充することでインフラの適応に全力を注ぐ一方、初期対応ネットワークの構築と共に「気候変動対応型の農業、持続可能な水資源管理、即応型の社会的セーフティーネット」にも投資していくとの考えを示した。(c)AFP/Amélie BOTTOLLIER-DEPOIS